ローズマリー
更新日2014.4.8a:5526 t:1 y:0
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ローズマリー
【英名】Rosemary
【和名】まんねんろう
【漢名】メイテツコウ(迷迭香)
【学名】Rosmarinus officinalis L.
学名のRosmarinusとは「海のしずく」の意味を持ち、愛や貞節の象徴です。
BONGAマスターのスパイスうんちく
南ヨーロッパ、地中海沿岸を原産地とする、シソ科の多年生小灌木で地中海沿岸諸国の他、アメリカ、ロシア、カナダなどで広く栽培されています。
日本には江戸時代に渡来したと言われています。
松葉のような尖った葉が密生し、白色から薄紫色の可憐な花がたくさん咲きます。
葉には強い芳香があり、甘さとほろ苦い芳香が特徴です。
生の葉または葉を乾燥させたものを、スパイスとして使用します。
抽出物には高い消臭効果があり、消臭剤として商品化されています。
ローズマリーには立性のものと匍匐性(矮性)のものとがあり、花の色も白やピンクのものがあります。
主な種類は
立性種
●トスカナブルー
●マジョルカピンク
●マリンブルー
●ミス・ジェサップ
●レックス
匍匐(矮)性
●フォタブルー
●グロストラータス
●モーツァルトブルー
料理
ローズマリーの強い芳香は、肉の臭みをとる消臭効果があり、鶏肉、豚肉、羊肉料理によく合います。また抗菌作用もあり、肉の鮮度を長持ちさせます。
塩漬けの肉の薬味や、肉のローストやソテー料理にはドライや生を加えて調理します。
カレーやポトフなどのスパイスに使われます。
かぶやじゃがいも、カリフラワーの料理に香りを付けたり、ドライの粉末をソースやドレッシングにひとつまみ加えると味が引き立つでしょう。
生や乾燥した葉をミルクに浸して香りを付けプディングやスイートに使用したり、ハーブティとして使用されます。
薬理
ローズマリーに含まれるカルノシン酸は記憶力の改善作用、神経細胞の維持、神経成長因子の生成を高め、軽度のアルツハイマー型痴呆症や脳梗塞の予防の効果があります。
またカルノシン酸や抽出液のカルノソールには生体防御機能を活性化させるので解毒作用があります。
ロズマリン酸は花粉症の症状を和らげます。
また近年ではパーキンソン症の改善効果も期待されています。
ただし活性酸素生成機能も有するので、大量使用の場合細胞毒性を示す可能性もあり、月経刺激作用や子宮刺激作用があるので注意を要します。
また外用に大量に使用すると、光過敏症や発赤、皮膚炎、アレルギー性皮膚炎の恐れもあります。
ヨーロッパでは駆風剤、健胃薬、頭痛薬、鎮痛剤、刺激剤、消化不良の薬の他、風邪や神経の緩和剤として使われてきました。
ローズマリーの精油は皮膚の刺激や疥癬、リューマチ、関節炎の治療に用いられています。
複数ハーブの組み合わせで育毛効果あるといわれています。
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栽培
日当たりの良いアルカリ性の土壌を好み、寒さには比較的強い。種や苗木でも育ちますが、挿木が一般的に用いられています。
収穫は木質化する前の若枝を年に2度ほど刈り取ります。花は4~6月に咲き、葉は年中収穫ができます。
葉を乾燥させて保存する場合は、開花直前の枝を収穫しすぐに風通しのよいところで陰干しします。
エピソード
聖母マリアがヘロデ王の軍隊に追われ、幼いキリストとともにエジプトに逃れる途中のある夜、マリアは青いマントを白い花の咲く灌木にかけて眠りました。翌朝めを覚ますと、花はマントと同じ青色に変わっていました。そこでこの植物をマリアのバラ(ローズ・オブ・マリー)、ローズマリーと呼ぶようになったという伝説があります。
中世ヨーロッパではローズマリーは不変の愛と忠誠のシンボルとされ、魔除けの力があるとされていました。