オリーブ
スパイスうんちく
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オリーブ
【英語】Olive
【学名】Olea europaea
知識
モクセイ科オリーブの常緑高木で4千年以上前から広く栽培されています。
原産地は地中海地方で、乾燥に強くスペイン、イタリア、ギリシャ、トルコ、シリア、モロッコ、ポルトガル、エジプト、アルジェリア、ヨルダンで生産されています。
日本では香川県、岡山県、兵庫県、九州で栽培されており、特に香川県の小豆島がよく知られています。
オリーブの果実はオリーブオイルやピクルスに利用され、葉はお茶に、木はかたく、重く、緻密であることから、装飾品や道具類、まな板やすり鉢、すりこぎ、スプーンの調理用品の他、印鑑などにも利用され、かなり高価な木材です。
料理
オリーブの実は塩漬けにしてピクルスに利用します。
オリーブの葉を乾燥させたものは、クリアな色とスパイシーな香でおもにハーブティとして使われます。
オリーブのピクルス
材料
オリーブの実・・・1k
塩・・・60g
作り方
①オリーブの実を洗いよく水気を切っておきますます。
②ガラス瓶を熱湯消毒し①のオリーブと塩を入れます。
③オリーブの実が漬かるように、ひたひたの水を入れます。
④4ヶ月以上冷蔵庫または冷暗所で保管しておきます。
オリーブリーフティー
作り方
①オリーブの葉を水で軽く洗い、熱湯で3分ほど茹でます。
② ①の葉を ザルなどに広げ、よく乾くまで天日干しします。
③②をハサミで切ったり、手で揉んだりして細かくします。
④ティーポットに③の葉を入れ、熱湯を注いで約2分蒸らしカップに注いでお召し上がりください。
薬理
オリーブにはヒドロキシチロルやオレウロペインなどの有効成分が含まれ、殺菌や抗ウイルス作用があり風邪の諸症状を緩和する他、ヘルペスや肝炎、耳の感染症などの症状を軽減する他、血圧や尿酸値を下げる効果もあります。また強力な抗酸化作用で活性酸素抑制などによる老化防止作用があります。
オリーブ葉の健康効果
高血圧低下
オリーブ葉には不飽和脂肪酸の中でも酸化しにくいオレイン酸を多く含んでいます。悪玉コレストロールだけを減らし、善玉コレステロールを増やし、血小板の凝結作用を抑制することで、高血圧の低下作用があります。
便秘解消
オリーブ葉に含まれるオレイン酸は、腸の働きを活発にさせるため、便秘を解消する効果があります。オレイン酸は小腸で消化吸収されにくく、腸に刺激を与え、腸内物をやわらかくして排便を促す作用があります。
抗菌・抗ウイルス効果
オレウロペインは免疫力強化・抗菌・抗ウイルス作用が高いことで有名です。細菌やウイルスが増殖することを抑制、体内に侵入することに反応して免疫細胞の働きが活性化、抵抗力を強めてくれることにより体内の細胞を守る効果があります。この抗菌・抗ウイルス効果は、風邪やインフルエンザ対策、そしてHIVにも効果があります。
美肌効果
高い抗酸化力は、肌のシミなどの元となるメラニンの生成を抑えてくれます。そこで女性には嬉しいアンチエイジングの効果が期待できます。他にも、オレウロペインには肌のハリを生み出すコラーゲンの生成を促進して老化した肌に活力を与え、若々しい肌を維持する働きがあります。
エピソード
旧約聖書ではノアの箱舟で放した鳩がオリーブの枝を咥えて帰って来たのを見たノアが洪水が引き始めたことを知ったとされる。それにより鳩とともにオリーブは平和の象徴とされました。