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サフラン

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サフラン 、Saffron

【和名】サフラン、泪夫蘭
【中国】蕃紅花
【英名】SAFFRON CROCUS
【インド】ケーサル
【マレーシア】クニットケリング
【学名】Crocus sativus L.
      

知識

画像の説明

アヤメ科の多年草の雌しべを乾燥させたものでギリシャで初めて栽培されました。
原産地は西南アジア、地中海沿岸、ヒマラヤ地方で主な生産地はフランス、トルコ、イラン、モロッコ、インドのカシミール地方、スペインのラ・マンチャのものが最上級。日本へは江戸時代に薬として伝わり、現在では大分県竹田市で国内生産量の80~90%栽培され、高品質。

画像の説明

クロッカスの1種の雌しべを手で摘み取り乾燥させます。乾燥したサフランを1kg得るには16万本の花を必要とする。そのため最も高価なスパイスです。

紀元前からヨーロッパでは香料、染料として利用され、古代ギリシャでは王族だけがロイヤルカラーとして使用を許されていました。

色付けや香りづけに使用され、美しい黄金色に染め上がります。
芳香は口の中に長く残る独特の香りで刺激のある苦味が特徴です。

またサフラワーは紅花で作ったもので偽サフランと呼ばれています。

料理

パエリア

料理の色付けや風味付けに使われます。
スペインではサルスエラパエリアなどの魚料理や
米料理に、フランスではブイヤベースに、
イタリアではリゾット、イギリスではサフランケーキやシャトリューズなどのリキュールに使用されます。
その他サフランライスやサフランティとして使われています。

色素成分は油には溶けず、水溶性であるので、使用するときはまずお湯か水に浸す。

少量でたっぷりの料理の味付けができる。

サフランライスの作り方(3合)

サフラン20本ほどをお湯に1時間ほど浸しておきます。
②お米を炊く準備をした炊飯器に①を加え、良くかき混ぜます。
③炊飯器のスイッチを入れます。

薬理

ビタミンB2(リボフラビン)、カロテノイドを多く含んでおり、主な芳香成分はサフラナールで香味成分はピクロクロシン。

女性の万能薬鎮痛発汗通経血行促進冷え性、弱った脾臓風邪健胃に効果があります。また黄色色素のカロティノイドの一種のクロシンは大腸がんの予防に効能があると言われています。

また最近の研究ではアルコール性記憶障害の改善や発がん予防、安眠促進効果があることがわかってきました。

インドでは利尿剤のほかに、消化器官の疾病に利用されます。

食用として経口で摂取する量では安全ですが、大量摂取(5g以上)には堕胎作用、子宮収縮、通径などの副作用があるので、妊娠、授乳期の女性は避けたほうがよいでしょう。なお致死量は12~20gといわれています。

エピソード

紀元前2千年以上も前からサフランは薬として用いられてきました。
古代ローマでは眠気を誘ったり、頭脳を明晰にしたりまた媚薬として使われました。
クレオパトラはサフランを香料にした化粧品を用いました。

14世紀ヨーロッパではサフランに混ぜ物をした者は死刑を含む極刑が課せられました。
16世紀にはヨーロッパでは一般の家庭で衣類の染料や料理に使われるようになり、イギリスでは頭髪を染めるのに利用されました。

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