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バニラ

BONGAマスターのスパイスうんちく

更新日2014.9.16a:4790 t:1 y:1

バニラバニラビーンズ

【英名】vanilla
【スペイン】Vainilla (小さな鞘の意味)
【学名】vanilla planifolia Andrews

知識

バニラの木

熱帯性のラン科の常緑つる性草本(写真上)で
原産地は中央アメリカ。

最大の産地はマダガスカルで世界需要の約9割が作られています。
そのほかの産地はメキシコ、タヒチ、ハワイ、西インド諸島、スリランカ。

野生の状態では20mの高さに成長するが、12~25cmの細長いさや状のバニラビーンズ(写真下)と呼ばれる実をスパイスとして使用します。
15世紀にはメキシコで利用されていました。

バニラビーンズを濃褐色になるまで発酵させると、甘い芳香を発散させます。

バニラビーンズ

未熟のさやを収穫し、非常に複雑な過程を経て
加工されるので、高価なスパイスの一つになります。

食品以外にも香水や煙草などの嗜好品にも使われ用途は広い。

以前は天然バニラからバニリンを抽出して使用していたが、1874年にリグニンという化学物質から人工のバニリンが合成され、現在は天然のバニラに代わって、全体の95%を占めています。

合成バニラの香味ははっきりしていて露骨で、後味もよくないようです。

バニラはその果実に含まれる配糖体が発酵作用により
バニリンという芳香成分に変わり、さや表面に出てきて結晶化します。

このさやからエキスを抽出したのがバニラエッセンスで、
市販のものはこのバニラエッセンスにアルコールを加えたもので、
液体に溶けやすい特徴があります。

またバニラオイルはアルコールよりも耐熱性のある溶剤を
加えたもので、ケーキなどの加熱料理に向いています。

料理

バニラアイス

バニラは甘い芳香があるだけでなく、
砂糖の甘味を引き立てるので、ケーキや
アイスクリーム(写真上)、カスタード、プリン、
チョコレートなどの甘い料理や菓子類に使われます。

バニラエッセンスは香りが強いが、加熱すると
香りが飛んでしまうのでアイスクリームや
ドリンクなどの冷たい料理に合い、
熱を使うケーキや焼き菓子には
バニラオイルが使われます。

バニラシュガー

バニラビーンズはさやごとミルクやクリームに
つけたり、砂糖と一緒に容器に入れておくだけで
匂いが移ります。

スイートチョコレートに使われるバニラヌガーは、
バニラビーンズを細かく砕いて砂糖と
混ぜたものです。

バニラビーンズはミルクやソースなどに浸して
香りづけをした後も、洗って乾かせば何度も使えます。

またさやを砂糖壺に入れておくと、砂糖にいい香りが移りバニラシュガー(写真下)と呼ばれ、何年も薫り続けます。


画像の説明
画像の説明

天然のバニラビーンズで作る、素晴らしい香りのアイスコーヒーです。一度飲んでしまうと、病みつきになるので注意が必要です。


薬効

薬効的効能は今まではほとんど認められていなかったが、最近の研究では、細菌の持つ「菌体数感知器」を遮断することにより、細菌の持つ毒性を喰い止める作用があることがわかってきた。

また古い医学文献には「媚薬」や「熱冷まし」に効果があると書かれている。

バニラには安定作用があり、薬品やリップクリーム、ハンドクリーム、
赤ん坊のスキンクレームのほかシャネルの香水にも使われている。

エピソード

エルナン・コルテスの肖像画

ヨーロッパへ伝えられたのは16世紀で、
スペイン人エルナン・コルテス(Hernan Cortesu写真)がメキシコのアステカ族を征服したときで、
アステカのモンテスマ王の飲み物でチョコラート
という飲み物を知りました。

これはコーンパウダーとココアパウダーを
バニラパウダーとはちみつで味をつけたもので、
そのおいしさに驚き、バニラビーンズをスペインに
持ち帰ったといわれています。

これ以来バニラとチョコレートがヨーロッパから
世界中に広まりました。

さやというスペイン語「バイナ」からバニラと名付けられました。

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