マリーゴールド
BONGAマスターのスパイスうんちく
更新日2014.8.1a:4676 t:2 y:0
マリーゴールド/ポットマリーゴールド/カレンデュラ
【英名】Marigold
【和名】きんせんか
【学名】Calendula officinalis
【別名】ポットマリーゴールド、カレンデュラ
学名のCalendulaは花期が長いことからカレンダーの語源を意味します。
知識
南ヨーロッパを原産とした、キク科キンセンカ属の一年生草本です。
マリーゴールドにはいくつかの種類があり、観賞用として栽培されています。メキシコ原産のアフリカン・マリーゴールド(まんじゅうぎく)フレンチ・マリーゴールド(せんじゅぎく)などがありますが、別品種です。
スパイスとして使用されるのはポット・マリーゴールドまたはカレンデュラと呼ばれるヨーロッパ南部原産のもので、日本には幕末期に渡来し、きんせんかの名でお彼岸の花として知られています。
主な産地はヨーロッパ、中国、日本です。
ポット・マリーゴールドは秋蒔き型で、翌春から夏に高さが30~50㎝になり、鮮やかなオレンジ色から黄色がかった色合いの一重または八重の花を咲かせます。
この花びらや若葉は古代ローマ時代からスパイスとして料理や薬用に利用されてきました。
花言葉は「悲嘆」「悲しい別れ」です。
料理
生の花びらをサラダやチーズの色どりとして料理に添えて食したりハーブティに利用します。
通常、花びらを陰干しにして、サフランと同じように黄色の着色料として利用します。
刻んだものや抽出した液をチーズ、米料理、スープなどの色付けやケーキに焼き込んで使用します。
高価なサフランに対して安いので「貧乏人のサフラン」と呼ばれていました。
薬理
花や葉には胆汁の分泌を促進させるサポニンなどの成分が多く含まれ肝臓の働きを助け、発疹性皮膚病の症状緩和に効能があります。
ハーブティとしてお召し上がりになると、収れん、殺菌、消炎作用の他、解熱や発汗作用があり、風邪のひき始めで熱がある時に効果があります。
妊娠中の方は服用を避けた方がよいでしょう。
花びらの浸出液は、捻挫のすぐれた湿布剤として知られています。
防腐作用や殺菌作用があることも知られローション、クリーム、シャンプー、練り歯磨きとして利用される他、肌の調子を整えるスキンローションや地肌を健康にするヘアリンス、石鹸、浴用剤にも用いられています。
その他フラボノイドの働きで口臭予防の働きがあります。
カレンデュラローションの作り方
●ポット・マリーゴールドの花・・・大さじ2(生)or 大さじ1(ドライ)
●ハチミツ・・・小さじ1
●水・・・100cc
①花びらを100ccの沸騰したお湯を注ぎ、かき混ぜて蓋をし、冷めるまで置いておきます。
②①が冷めたら茶こしで濾し、ハチミツを加えてよく溶かします。ガラスの瓶に入れて冷蔵庫で保管します。3~4日の保存ができます。
③残ったローションは製氷皿でアイスキューブにして冷凍保存にし使う分だけ解凍するとよいでしょう。
栽培
秋に種をまき、翌年の3~5月頃花をつけます。
比較的寒さに強く、日当たりと水はけの良い所を好みます。
花が付かなくなった枝は切り取ると、新芽が出やすくなります。
繁殖は種蒔きなので、花が出た後の種を採っておきましょう。
花は開花して2~3日以内の状態の良い頭花のみを切り取ります。
生の花と葉は冷蔵庫の野菜室で数日間保存が可能です。
ポットマリーゴールドは野菜と一緒に植えると、根に着く線虫を予防するので、トマトや根菜類の虫よけに効能があります。
花を乾燥させるには、花びらをむしって、ペーパータオルの上に広げ、室内の乾燥した場所でカラカラになるまで乾燥させます。
ガラス密閉瓶やジッパー袋に入れ、陽のあたらない場所で保存します。日が当たるとすぐに退色するので気をつけましょう。
葉は肉厚のため乾燥には適しません。