ガランガル
BONGAマスターのスパイスうんちく
更新日2014.10.31a:13860 t:1 y:2
ガランガル
【英国】ガランガル(Galangal)
【中国】リョウキョウ(良姜)/ナンキョウ(南姜)
【学名】Alpinia officinarum L.
大ガランガル/ジャワ・ガランガル JAVA GALANGAL
【インドネシア】ラオス
【タイ】カー
【マレーシア】レンクアス
【別名】ガリンゲイル/サイアミーズ・ジンジャー/バンウコン
小ガランガル GALANGAL(シャムジンジャー)
【インドネシア】ケンチュール
【別名】チャイナ・ルート
ケンファリアガランガル KAEMPFERIA GALANGAL
【別名】クラチャイ
知識
ショウガ科の多年生草本で日本の新ショウガのように白っぽい色で、硬い皮がなく、強い香りと辛味、甘味、酸味を合わせたような独特の味わいがあります。
大ガランガル(ガリンゲイルまたはサイアミーズ・ジンジャー)はインドネシア原産で主な産地はインドネシア、マレーシア。
英国産ガランガルに似たカヤツリグサの一種です。
小ガランガルは中国南部が原産。
樹木は大ガランガルに比べずっと小さく約1メートル50センチほどにしかなりません。
中国ではAC.500年ごろから生薬として用いられておりチャイナルート(中国の根)とも呼ばれています。
ショウガ科の植物の根を生、またはジンジャーやターメリック同様茹でるか蒸すかしたものを乾燥させて使用します。
料理
タイのトムヤンクンの香りづけにカフェライム(こぶみかん)やレモングラスとともに欠かすことができないスパイスです。魚肉の臭みを抑え、風味を添えます。東南アジアではカレーペーストや煮込み料理、炒め物によく使われます。
ヨーロッパではリキュールの風味付けに使われています。
小ガランガルは大ガランガルよりも辛味が強く、ユーカリのような香りがあり、ピリッとした味はカルダモンやジンジャーに似ている。
パウダーは生のジンジャーの代わりに塩味の効いた料理に使用されます。
大ガランガルの香味はジンジャーとペッパーを合わせたレモンに似た酸味があり小ガランガルよりマイルドです。パウダーはカレーやシチュー、ソーセージの風味付けに。オイルはリキュールやビターの風味づけに使用されます。
薬理
東洋医学では鼻喉などの粘膜の炎症や呼吸器疾患などの飲み薬として処方されるほか、古くから胃カタルの効能薬や口臭防止に使われていました。
東南アジアではすりつぶしたガランガルとライムで作った飲みを強壮剤として飲まれています。
腸内のガスを排出し、腸を丈夫にし、結腸の働きを助けたり排尿を助けむくみをとる働きをします。
パウダーは湿布薬として皮膚炎のかゆみや炎症を和らげる。
お茶は歯茎の不調や口内炎の痛み止めに効能があります。
最近の研究では初期癌の抑制作用が認められ、癌のプロモーション過程を85%以上の抑制効果があるということが、マウス実験により確認されました。
(2007年日本香辛料研究会)
レシピ
ジャワ・ガランガル・ティー(2回分)
肝炎や肝硬変など肝臓や胃腸の病気に効果があります。
鍋に2カップの水を沸騰させ、粉末のジャワ ガランガル25gを入れ火を止めて30分ほど置いてから茶漉しで濾します。
冷えたら1回につき大さじ2杯(30cc)ほどを服してください。
エピソード
古代エジプトではお香として使われてました。
中国では西暦500年頃から、生薬として使われていました。
小ガランガルは13世紀、十字軍によってヨーロッパに伝えられ、
チュダー王朝時代の頃は広く料理や香料の材料として使われました。
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